こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。
タイトルの通りです。試算表。
試算表をチェックする習慣をつけましょう
試算表、確認しましょう。
いや、確認してくれ。
せっかく1月の経営状況を数字に反映したものが手元にあるのだから、少しはみませんか?
見方が分からない?言ってくれれば教えます。
試算表は1日で読めるようになるものではありません。
あーかな、こうかな?いや、でもなんか違うかな、詳しい人に聞いてみようと思いながら確認していくものです。
なぜ試算表を見るの?
なんで試算表をチェックする必要があるの?KPIがあるから、KPIの数字でいいじゃないか。
といった疑問をお持ちの方がいます。
試算表をみると、会社の経営状況がわかるから見てくださいと言っています。試算表の読み方がわからないから見る必要がないと決めつけているのはナンセンスというか非常に残念。
試算表は、決算書になる前の状態です。
決算書は、金融機関、税務署等の多くの目の人に触れます。12か月分集めると決算書になるのであれば、非常に重要なものだと思いませんか?決算書とほぼほぼ同じものなのに軽視する理由ありますか?
試算表を見ることで、1月単位で出来立ての数字を見ることが可能です。1月の経営成績を早期に把握することで、何が良かったのか、何が悪かったのかを分析することが可能になります。
分析が非常に重要です。分析しないのであれば試算表を確認する必要がないといっても過言ではないレベルで重要です。
試算表を分析して、良かった点は継続すればよいし、悪い点/成果がいまいちな点はほかの方法に切り替えることができるのです。
そんなの肌感覚で分かっている、とおっしゃる方もいますが、ご自身が想定している数字と実際試算表に計上されている数字を比較するとその際に驚かれる方のほうが多いです。
「こんなにXXXに使っていたかなあ」と。
そうなんです。このあれ?肌感覚と実際の数字には乖離があるなと気が付くことが重要です。
「こんなに少なくて、これだけの成果がでているのか」であれば、特に問題はありませんが、逆は大事件です。
「こんなに費用をかけているのに、成果が全く出ていない・・・・!」
一番避けたいパターンですが、試算表を確認する習慣があれば、1月の痛手で済みます。試算表を確認する習慣がない場合は決算の時まで気が付くことはないでしょう。
試算表が読めないと適切なKPI設定もできない
ベンチャーやスタートアップ界隈、MBA等の界隈でKPI、KPI、KPIという単語が頻出します。
KPIは経営上特に重要な指標という意味ですが、KPIの設定が適切にできていないと経営は当然うまく回りません。
KPIを管理する方法や適切なKPIは何でしょうか?と聞かれることがありますが、基本は経営者の方が考えたほうがいいと思っています。他人の決めたKPIに向かって頑張ろうという経営者の方は何かが違う気がします…考え方がわからないのであればサポートしはしますが、事業に精通しているのは経営者ご自身ですから(というよりも、自社の事業に詳しくない経営者っているのか?)。
自社の数字に関心を持ちましょう
試算表なんてみたこともないし、見方もわからない!いやだ!とは言わずに、自分の会社の数字です。関心を持ってみてください。
そんなの忙しくて時間がない?
いやいや、自分の会社のお金の話です。
常日頃、周りのベンチャーの資金調達ニュース(XがZキャピタルから●億円資金調達!)には目を光らせているのに、自社のお金周りには無関心でいいのでしょうか。自社であるからこそ、最優先で関心を持ってください。
より効率的な経営、より効果的な経営をするには試算表の確認はマストです。
KPIも当然重要ですが、これは適切なKPIが設定されていることが大前提にありますし、試算表よりも細かい話です。
外枠である試算表すら把握していなければ、KPI管理は難しいです。
KPIの管理のために必要な数字はどこから抽出するのか?KPIの一部には売上や人件費、広告宣伝費等から導かれるものであれば、仕訳を入力しなければ話にならない、つまり試算表ができていなければ管理すらできない状況となってしまうのです。
地道な作業が多いですが、小さいな一歩の積み重ねです。経営って。
時として自社の現状に向かい合いたくないという場面もあるでしょうが、そこを耐えて現実を直視できる経営者が強い経営者だなと思います。
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