【会社法】少数株主が行使できる株主の権利

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。

会社のオーナー、つまり所有者になると、どのような権利が認められるのでしょうか。

会社が上場すれば、所有する株式の価値が上昇するため売却することでキャピタルゲインを得ることができます。

しかし、中小企業のほとんどは非上場企業です。本日は、非上場企業の株主に認められた権利のうち、特に少数株主に認められているものを紹介します。

少数株主に認められる権利

少数株主に認められている権利は以下のようなものが代表的です。

・株主総会招集請求権議決権の3/100
・株主提案権議決権の1/100または300個以上の議決権
・役員の解任の訴え議決権の3/100または発行済株式数の3/100
・会計帳簿閲覧請求権議決権の3/100または発行済株式数の3/100
・解散を請求することができる権利議決権の1/10または発行済株式数の1/10
・取締役会の招集請求権単独株主権(1株以上)
・募集株式発行差止請求権単独株主権(1株以上)
・略式組織再編差止請求権単独株主権(1株以上)
・株主名簿閲覧請求権単独株主権(1株以上)
・取締役会議事録閲覧請求権単独株主権(1株以上)
・計算書類閲覧請求権単独株主権(1株以上)

この表を見ていただければわかる通り、実は少数株主に認められている権利は数多くあります。

議決権の3%あれば役員解任の訴えができる

議決権の3%を保有していれば、役員解任の訴えや会計帳簿閲覧請求を会社に対して行うことができてしまうのです。

1株しか保有していなくても行使できる権利がある

実は、たった1株しか株式を保有していなくても、株主名簿、取締役会議事録、計算書類の閲覧を会社に請求することができます。

そもそも少数株主がなぜ存在するのか?

容易に売却相手が見つからない流動性が低い非上場株式を少しだけ保有する少数株主はなぜ存在するのでしょうか。

原因は大きく分けて2つです。

1.相続対策

相続財産を減少させるために、甥っ子、姪っ子、従業員持株会、取引先に対して株式を譲渡する相続対策をすることがあります。

オーナーは、甥っ子、姪っ子、従業員等に対してであれば、配当還元方式による株価(純資産価額に比べて評価額が低い)で株式を譲渡することができます。

【例】

オーナーが100株所有。40株を従業員10人(4株/人)へ譲渡。

・純資産価額:1,000万円/株

・配当還元方式による価額:10万円/株

【オーナーの相続財産】

・譲渡前

1,000万円×100株=100,000万円

・譲渡後

1,000万円×60株(株)+10万円/株×40株(株の対価)=60,400万円

【節税効果】

従業員に株式を分散させることで、オーナーの相続財産を39,600万円も圧縮することができました。

このように、株式を譲渡する「相手」によっては、配当還元方式で評価が可能です。

2.相続

株式を保有するオーナーが死亡してしまった場合には、相続による株式の分散があります。

その後相続が発生するたび、株が分散するため、遠い親戚が株式を保有しているようだ、一度も会ったことがない…というケースも多いです。

まとめ

少数株主に認められている会社法上の権利と、少数株主が発生する要因をご理解いただけましたか。

思っている以上の権利が認められているのではないでしょうか。少数株主にこれだけの権利が認められているということは、逆に株式の大部分を所有する株主は、少数株主の有する権利に注意する必要があります。

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愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
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起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。

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