事業承継の手順

順序

事業承継において、まずやるべきことは、事業承継の計画を立てることです。

しかし、計画を立てるといっても現状を把握しない限り計画を立てることはできません。

一番始めるやるべきことは、現状の把握です。

現状の把握(ステップ1)

現状は自分が一番わかっていると考えている経営者の方は大勢います。

自分のことは自分が一番知っているし、会社のことも自分が経営者だから自分が一番知っている。

わざわざ現状把握なんてする必要ないと。

いつも通り経営を継続していくのであれば、それで問題ないかもしれません。

しかし、事業承継の場面では、普段の視点とは別の以下のような視点から現状を把握する必要があります。

  • 株主に既に亡くなっている方や行方不明者、連絡のつかない方はいないか
  • 名義株はないか
  • 従業員の年齢分布
  • 取引先の状況
  • 固定資産の状態
  • 不良債権等の回収不能債権の有無
  • 税務リスク
  • 業界の先行き

代表的なものを挙げさせていただきましたが、これ以外にも確認すべき事項はたくさんあります。

普段は振り返ることのない視点から、会社の現状把握をすることが事業承継の第一歩になります。

最終目的地を設定する(ステップ2)

最終目的地を設定するとは、経営者が最終的に会社をいつ、だれに、どうさせたいか明確化することです。

経営者には「定年」がありません。世間で言われている定年の65歳を過ぎても、健康で気力さえあれば経営に携わることは可能です。

最終目的地を設定しない限り、引退するタイミングがないのです。

また、自分で引退のタイミングを考えている経営者も多くありません(引退のタイミングを考えていたら経営者はできないと思います)。

しかし、経営者の頭に事業承継がチラつくということは、元気だとは言え経営者の年齢も70歳近くなっているケースがほとんどです。70歳近くなれば体調不良に突然なったりもします。体調不良では経営もままなりません。

そのため会社の現状把握の次にすべきことは、最終目的地を設定することなのです。

最終目的地を設定しておけば、経営者の考えていたタイミングを前倒しすることも可能になります。

引継ぎ体制の構築(ステップ3)

現経営者が経営に口出しをしていては、後継者に経営を引き継ぐことは難しいです。

最終目的地を決定したのであれば、それに向けて、経営者持つ権限を少しずつ後継者達に移譲していきます。

経営権だけでなく、自社株を後継者に移転することも併せて実行していきます。

自社株の移転は、株式の譲渡、贈与、相続の3つの方法しかありませんが、株価の計算方法等が大変複雑です。

誰に何株渡すのか、株式の購入資金や贈与税の納税資金はどうするのか等、検討すべきことが山のようにあります。

まとめ

事業承継は1日で考えて、1日で実行できるものではありません。

しっかりと考え、経営者の納得いく形で承継することが一番です。

澤田公認会計士・税理士事務所では事業承継のお手伝いをしています。

ぜひ、一度ご相談ください。

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愛知県名古屋市の澤田公認会計士・税理士事務所

愛知県名古屋市を中心に活動している公認会計士・税理士澤田憲幸です。
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