【仮想通貨】仮想通貨に関する税金計算の方法が国税庁より公表されました

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。

先日、国税庁から仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)が公表されました。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

仮想通貨で億単位で含み益がある方がいらっしゃると聞いていますし、含み益を実現した方も税金の計算方法に悩んでいる方も多かったのではないでしょうか。

来年の確定申告を目前として計算方法が明らかになりました。今までは「雑所得」になるという情報のみでした…

ビットコインの課税関係について国税庁の見解がついにでました。 →ついに詳細な計算方法が国税庁から公表されました。 課税関係 ...

仮想通貨の売却益は雑所得(原則)

ビットコイン等の仮想通貨を売却した場合、使用した場合に生じる利益は原則として雑所得として区分され確定申告の対象です。

仮想通貨を使用した場合に生じる利益については以下の記事をご覧ください。含み益のある仮想通貨を利用してモノを購入した場合、一度仮想通貨を売却し、すぐに利用するイメージです。
https://swd-tax.com/2017/09/06/bitcoin/

仮想通貨の売却益を確定申告すべき人

確定申告が不要な人

仮想通貨を売却又は使用することにより生じる利益がある人で、確定申告が不要な人は、年末調整済みの給与所得者で、仮想通貨の売却益等により所得が20万円以下の人です。

確定申告が必要な人

給与所得者かつ仮想通貨の売却益等の所得が20万円以下の人以外は、確定申告が必要です。

【例】以下に該当する場合は確定申告が必要です。仮想通貨の売却益が20万円以下であっても、確定申告をする必要があります。

  • 2か所で働いている場合で、仮想通貨の売却益が3万円の場合。
  • 給与の収入金額が2000万円超で、仮想通貨の売却益が1万円の場合。
  • 給与所得、不動産所得、仮想通貨売却益が10万円の場合

仮想通貨を売却

これは有価証券の売買とほぼ同じです。

売却価額 - 取得価額 - 手数料 =課税対象

取得価額の計算方法は移動平均法

同一の通貨を2回以上購入した場合の、取得価額の計算方法は、「移動平均法」を用いるのが相当と紹介されています。

移動平均法は、購入の都度、購入金額と受入数量の合計から平均単価を計算する方法です。
下の図をもとに計算してみます。
3/9に初めて4ビットコインを購入しました。この時支払った金額は手数料込みで2,000,000円とします。
この場合の取得価額は、2,000,000円です。取得単価は、500,000円=2,000,000円÷4ビットコインとなります。
5/2、9/28、11/2に仮想通貨を売却したので、売却益がでています。この場合の取得価額の基準は先ほど単価を計算した500,000を基準にして計算します。
5/2:500,000×0.2ビットコイン=100,000円
9/28:500,000×0.3ビットコイン=150,000円
11/2:500,000×1.0ビットコイン=500,000円
次に11/30に追加で2ビットコインを購入しています。この単価の計算で、「移動平均法」という概念がでてきます。
11/30時点で残っているビットコインは、2.5(1,250,000円相当)です。
追加で2ビットコインを1,600,000円で購入したため、全部で4.5ビットコインを保有していることになります。この4.5ビットコインを取得するために必要だった金額は、
1,250,000円+1,600,000円=2,850,000円です。
以上より、2,850,000÷4.5ビットコイン=633,334円/ビットコイン
売買取得価額ビットコイン数単価売却価額売却益
3/92,000,0004500,000
5/20.2500,000110,00010,000
9/280.3155,0005,000
11/21.0600,000
11/301,600,0002633,334

なお、継続適用を条件に、総平均法による取得価額の計算も認められているようです。

総平均法も認められている

総平均法とは、1年間に取得したビットコインの取得価額の総額を、1年間に取得したビットコインの数で割り算をして、1ビットコイン当たりの単価を計算する方法です。

(2,000,000 円+1,600,000 円) ÷ (4+2) = 600,000 円/ビットコイン

別の仮想通貨に交換した場合

仮想通貨Aを仮想通貨Bに交換する場合に、仮想通貨Aに含み益がある場合にはその含み益に対して税金がかかります。

一度、仮想通貨Aを現金化し、新たに仮想通貨Bを購入したと考えれていただければ理解しやすいかと思います。要するに、仮想通貨でモノではなく、別の仮想通貨を購入したというだけです。

単価の計算は同じく、移動平均法で原則的にはやることになります。この点も当然ですが同じです。

仮想通貨が分裂した場合、売却するまで税金がかからない

仮想通貨は、よく分裂騒動が生じます。

ビットコインも「ビットコイン」だけではなく、「ダイヤモンド」が誕生しました…なにがなんだかわかりません。改ざんされないのがビットコインの特徴ですが、分裂はありなんですね。

この「分裂」が生じたときには税金はかかりません。

新たに誕生した仮想通貨を売却したときに、売却益を確定申告する必要があります。

この時の取得価額はゼロです。

分裂の仮想通貨の取得価額はそのまま、新たな仮想通貨の取得価額が「ゼロ」という取り扱いのようです。

まとめ

ついに仮想通貨の取扱いが税務署から公表されました。これで確定申告に向けて準備がばっちりできそうですね。

余談ですが、仮想通貨は総合課税のため売却したくても売却できない人が大勢いるため、価額が上昇する一方という話を聞いたことがあります。1億円含み益がある人が、全て売却しようと思っても、総合課税で55%も課税されてしまうのと、分離課税で約20%の課税で済むのでは大違いですからね。

会計処理も少しずつ明らかになってきています。

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愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
中小企業のM&A、事業承継、スタートアップ支援を得意としています。
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はじめまして。愛知県名古屋市池下の公認会計士・税理士澤田憲幸です。

起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。

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