【平成30年度税制改正大綱】一般社団法人等に関する相続税・贈与税

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。

平成30年度税制改正の一般社団法人等に関する部分についてです。

一般社団法人を利用した節税スキームに警鐘がならされており、節税スキームが利用できなくなるのかと大綱が出てくるのを楽しみにしていました。

【一般社団法人利用スキームについてはこちらをご覧ください】

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。 T&Amaster715号に気になる記事が掲載されていました。 一般社団...

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一般社団法人等に対する贈与税課税の見直し

個人の資産を一般社団法人へ移転することで、将来の相続税の課税から逃れようという魂胆がい一般社団法人利用スキームにはあります。

平成30年度税制改正大綱で、個人から一般社団法人等に対して財産の贈与等があった場合に、贈与税等の負担が不当に減少する結果とならないものとされる、現行の要件(相続税法施行令33条3項/例えば、役員等に占める親族等の割合が3分の1以下である旨の定款定め等)のうちいずれかを満たさない場合は、贈与税が課税されることになるようです。

今回の税制改正は、一般社団法人に対してより厳しい要件を課してくると考えられるので、要件を満たさない、即贈与税等を負担、という形になってしまうのではないかと考えられます。

*一般社団法人等:一般社団法人又は一般財団法人(公益社団法人等、非営利型法人その他一定の法人を除く。)

特定の一般社団法人等に対する相続税の課税

一定の要件の場合には、一般社団法人の純資産額をベースにした金額を一般社団法人が被相続人より遺贈により取得したものとみなして、相続税が課されることになるようです。

特定一般社団法人等の役員である者が死亡した場合に、当該特定一般社団法人等が、当該特定一般社団法人等の純資産額をその死亡の時における同族役員(被相続人を含む)の数で除して計算した金額に相当する金額を当該被相続人から遺贈により取得したものとみなして、当該特定一般社団法人等に相続税を課税する。

特定一般社団法人等

「特定一般社団法人等」という新たなワードが登場しています。

次の①と②のいずれかを満たす一般社団法人のことです。

①相続開始の直前における同族役員数の総役員数に占める割合が2分の1を超えること。

②相続開始前5年以内において、同族役員数の総役員数に占める割合が2分の1を超える期間の合計が3年以上であること。

同族役員

「同族役員」とは、一般社団法人等の理事のうち、被相続人、その配偶者、又は3親等内の親族その他当該被相続人と特殊の関係がある者(被相続人が会社の役員となっている会社の従業員等)

従業員等も同族役員の範囲に含まれてしまうのですね。

税理士も等に含まれてしまうのでしょうか?友達や税理士や弁護士を理事に並べれば、この規定を回避するのは容易そうだなぁと安易に考えていました。従業員「」にはどこの誰が該当するのか条文を待つことにします。。

まとめ

大綱ベースなので、詳細な情報は不明です。それでも平成30年度税制改正で一般社団法人活用スキームによる節税は許しません、という気持ちが伝わってくる内容でした。

条文がでてこれば、明らかになる部分もたくさんあるはずなので、それまでは大綱を読み込むこととします。

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愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
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