【確定申告】リフォーム代で節税ができるかも。マンション売却時には要注意。

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。

中古マンションを購入した方の中には、リフォーム工事を行ってから居住するかたも多いのではないでしょうか。

最近はリノベーションという言葉もよく耳にしますし。

今回は、リフォーム工事を行った場合の税務上の取扱いをご紹介いたします。

なお、減価償却についてはこちらをご参照ください。

【不動産】減価償却費の理解が不動産投資成功への第一歩

【不動産】耐用年数と購入金額で減価償却方法が変わってきます【節税】

リフォーム工事は資本的支出に該当する可能性が高い

マンションに対するリフォーム工事等の、ざっくりといって、そのものの価値を高める工事(例えば今回のリフォーム工事等)は、税務上資本的支出に該当します。

資本的支出の例示が所得税基本通達37-10に記載されています。

(資本的支出の例示)
37-10 業務の用に供されている固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額が資本的支出となるのであるから、例えば、次に掲げるような金額は、原則として資本的支出に該当する。(昭57直所3-1追加)

(1) 建物の避難階段の取付け等物理的に付加した部分に係る金額

(2) 用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した金額

(3) 機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合のその取替えに要した金額のうち通常の取替えの場合にその取替えに要すると認められる金額を超える部分の金額

(注) 建物の増築、構築物の拡張、延長等は建物等の取得に当たる。

通達を確認してみてもわかる通り、固定資産の価値を高める又は耐久性を増すことになる支出が資本的支出として例示されています。

マンションのリフォームは、(2)用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した金額にズバリ該当する可能性が高いと思われます。

資本的支出に該当する場合は、その支出は固定資産として考える必要があります。

資本的支出の税務上の取扱い

資本的支出に該当する場合、資産の取得として考えます。

つまり、建物そのものと同じように減価償却を行う必要があるということです。

資本的支出を行った場合の減価償却方法は、資産の取得時期によって異なります。

失念しがちなので注意が必要です。

平成19年3月31日以前に行った資本的支出

その資本的支出を行った減価償却資産の取得価額に、その資本的支出を加算して減価償却を行います。

建物に対する、資本的支出であれば、その建物の取得価額に資本的支出の金額を加算して、その建物の耐用年数と同様に減価償却費の計算をすることになります。

平成19年4月1日以後に行った資本的支出

平成19年4月1日以後に行った資本的支出は、原則と例外の2つの種類があります。

(1) 原則:資産の新規取得として考える

その資本的支出を行った減価償却資産と種類及び耐用年数を同じくする減価償却資産を新たに取得したものとして、その資本的支出を取得価額として減価償却を行います。

原則として、資本的支出は資産の新規取得として考えます。

建物に対して資本的支出を行ったのであれば、建物を新たに取得したものとして考えるということです。

(2) 特例:

イ 平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産に資本的支出を行った場合

原則にかかわらず、その資本的支出を行った減価償却資産の取得価額に、その資本的支出を加算して減価償却を行うことができます。

ロ 定率法を採用している減価償却資産に資本的支出を行った場合

平成19年4月1日以後に取得した定率法を採用している減価償却資産に資本的支出を行った場合、資本的支出を行った翌年1月1日において、その資本的支出を行った減価償却資産の期首未償却残高と上記(1)の原則により新たに取得したものとされた減価償却資産(資本的支出の部分)の期首未償却残高の合計額を取得価額とする一の減価償却資産を新たに取得したものとして減価償却を行うことができます。

個人の場合は資本的支出の有無の確認で節税できるかも

なぜこの時期に、資本的支出という意味不明でややこしそうなものを紹介しているのかというと、個人の方でリフォーム工事を行ったマンションを売却した方は節税できるかもしれないからです。

リフォームをしたんだけど、いくらか覚えていないと難しいですが、リフォーム代金とその内容がわかれば節税できる可能性は大です。

具体例で比較すれば一目瞭然

建物:1000万円

リフォーム代金:300万円

*建物とリフォーム代金は減価償却後の金額とします。

建物1000万円、リフォーム代金300万円のマンションを1500万円で売却したとします。

この場合の、売却益の計算をしてみます。

■リフォーム代を考慮しない場合:500万円が売却益

リフォーム代を考慮しない場合の売却益の計算は次のようになります。

売却益500万円=売却価額1500万円-建物1000万円

■リフォーム代を考慮する場合:200万円が売却益

リフォーム代を考慮する場合の売却益の計算は次のようになります。

売却益200万円=売却価額1500万円-(建物1000万円+リフォーム代金300万円)

差額は200万円!リフォーム代金は馬鹿にできない

リフォーム代金で節税ができる意味がお分かりになったでしょうか?

リフォーム代金を売却益の計算上、マイナスすることができ、売却益を減らすことができます。

だからこそリフォーム代金の領収書と内容が非常に重要です。というのは、領収書等がないと、本当に支払ったか不明で売却益計算上考慮してよいものかがわからないからです…

よくあるパターンとしては、リフォームに400万円ぐらいかかったんだよ、領収書等の証拠はないけどね。だから考慮してくれ。

といったパターンで、確定申告後に領収書が見つかり、実際は250万円だった…というものです。

何が問題かといえば、売却益の過少申告が問題なのです。

売却益が過少計上→税金の過少申告→本来納めるべき税額との差額を納める必要がある(しかも、罰金付きで)。

いいことなしのスパイラルが続くため、リフォーム代金の金額は正確に把握しておいてもらわないと困ってしまうのです。。。

まとめ

これからマンションを購入する方で、リフォーム工事をする方はリフォームの領収書を取っておくようにしましょう。

リフォームの予定がない方であっても、マンション購入に際して支払った付随費用については領収書と支払った内容のわかるような資料を保存しておくことをお勧めします。いざ、マンションを売却するときになっても、でてこないことが多いと思いますので…

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顧問契約の他に、会計・税務に限らない、個別コンサルティングも行っています。 個別コンサルティングでは個別税務相談をはじめとし、会計士試...
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愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
創業間もないベンチャー企業やフリーランスの方のサポートに特に力をいれています。
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はじめまして。愛知県名古屋市池下の公認会計士・税理士澤田憲幸です。

起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。

会社設立直後で税金・会計・財務まで手が回らない経営者の方、今の顧問税理士にご不満のある方、事業承継対策に悩んでいる方、M&Aの話を金融機関等から提案されたが得な話か損する話か判断ができない方は一度ご相談ください。

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