良いことも悪いことも

4月になり、3月決算の準備が始まった。

上場企業は法定監査があるため、監査前に税金計算を終えなければならない。

税理士法人時代はタックスレビューと称して監査法人の監査先へ1日か2日訪問し、税金計算が妥当かを検証するためだ。このタックスレビュー、個人的には嫌いではない。年1度だけ、税金計算のためにクライアントにお邪魔し、直近の論点も考慮しつつ、4点セットを作成する。1年間でどれだけ自分が成長したのかを実感できるし、普段と違う環境で過ごす数日間も今思えば懐かしい。私は独立してから一切監査の非常勤バイトもしておらず、税理士法人勤務でもないため今はタックスレビュー等もないのだが突然思い出した。

さて、ここからが本題。

タイトルに記載した通り、「良いことも悪いことも」である。

事業運営をしている限り、良いことも悪いことも当然ある。スタートアップも上場企業も経営していれば同様であろう。私のように会計事務所を経営している場合であってもだ。

まずは良いこと。これはクライアントの成長が一番である。上場したときは自分のことのように嬉しかったし、億単位で資金調達ができたクライアントから報告を聞いた時や売上で悩んでいる先が営業活動の成果で売上が上がり始めたときも嬉しかった。とにかくクライアントの成長、売上、利益が出せることがとても嬉しい。これに尽きる。売上、利益が出て、メンバーが増えているのを見るのもとても幸せだ。新しいプレスリリースを配信しているのをnote等で見るのも嬉しい。

悪いことと言えば、クライアントの事業がうまくいかないことだ。当たり前であるが、良いことの逆である。こればかりはどうにもならない。いわゆるJカーブ型のベンチャーはビジネスモデル上から明らかなように売上だけではコストを賄えないため、資金調達をする必要がある。2021年まではいわゆるカネ余り、Saasであれば資金調達ができると言われるほどの状況であったが2022年4月時点では投資家の財布のひもが堅くなっているとも聞く。私は顧問の税理士・公認会計士であるため、財務三表の作成の支援や資本政策の助言はできるが、実際に投資家と単独で交渉等は行っていない(投資家は創業者メンバーと会話をすべきだし、顧問の私と話しても意味がないと考えている)。事業がうまくいっていないときは社内雰囲気も良いとは言えない。これは自分も経験したことがあるのでよくわかる。とにかく雰囲気が悪いのだ、やり場のない不安、不平不満等が蔓延している。この場面を打開できるかできないかは、経営者次第だと思う。他人に当たり散らかしても意味がないし、人が離れていくだけだ。

クライアントの学生アルバイトの方が卒業し就職していくのも少し寂しい。早く新卒採用できるといいなと思う。魅力的な会社なので時間はかかるだろうけど、大丈夫でしょう。

「良いことも悪いことも」というタイトルで、いつもと違う文体で文章を書いてみた。書き始めて気がついたのだが、税理士・公認会計士として関与する上では、クライアントの成長が一番うれしいということである。私の顧問先はすべてうまくいって欲しいし、可能なアドバイスは続けていきたいと考えている。

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はじめまして。愛知県名古屋市池下の公認会計士・税理士澤田憲幸です。

起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。

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