こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。
お笑い芸人の方が資産管理会社の法人税の申告をしていなかった!という驚愕のニュースが続いてます。
資産管理会社は当然ですが法人です。
法人の場合は事業年度が終了後に法人税の申告書を作成する必要があります。徳井さんはこの申告をしていなかったとうことです。
法人税の申告は個人より難易度が高い
法人税の申告書の作成は個人の確定申告書よりも難易度が高いです。
まず、税法独自の用語がとっつきにくいです。別表1、別表2、、、、別表16、、、あれ?別表3は書かなくていいのかな?別表5は(1)と(2)があるぞ…等。
用語がわかりにくければ、どこに何を書けばいいのかもわかりにくいです。
個人の確定申告と違い、自分で作成したことがある人も多くないので質問するにしても税理士に質問するしかないです(→タダで聞くわけにも行かない…)
ソフトを何使えばよいのかわからない。
このような要因から、法人税申告書の作成のハードルは個人の確定申告書の作成に比べてハードルが高いのです。
自分でもできないことはない。
freee+全力法人税ではちょっと大変みたいです。
twitterで設立1期目の決算をご自身で作成された方がいらっしゃいました。
この連休で弊社の第1期目の決算が概ね完了。結果としてfreee+全力法人税で乗り切れることは分かったけど、用語を含め、何が正しいのかの判断がつかないまま経理未経験者が走り切るのはかなりキツイ。
— yosyda / Hiroshi Yoshida (@yosyda) August 12, 2019
会計ソフトはfreee、税務申告ソフトは全力法人税。
この2つを駆使して作成された様子。
ツイートには、何が正しいかの判断がつかないまま、とコメントがあります。
このコメントは的を得ていて、ご自身で法人税の申告書を作成されている方々のほとんどが、この感覚で法人税の申告書を作成しているのではないでしょうか。
ただ、絶対に間違えている
何が正しいのかの判断がつかないまま、法人税の申告書を作成したら、絶対に間違えていると思います。
私の過去の経験上、完璧だ!という申告書をみたことがありません。
法人税の申告書を税務の知識がない方が作成するのは無理難題であるため間違えるのは当然です。
法人税の申告書が間違っていることよりも問題なことがあります。それはfreee等のクラウド会計ソフトを利用して作成した決算書が間違っていることです。
法人税の申告書の作成むずかしい~~と言う前に、決算書の方をしっかり作成する必要があります。決算書が間違っていると当然に法人税の申告書も連動しているため間違った結果になります。
間違った決算書に基づいて間違った税金計算をしても何の意味もありません…
難しいことは専門家に。結果としてコスパがよい。
法人税の申告書まで自分で作成しようという方は、単純に税理士への報酬を節約しようかな、という軽い気持ちで作成されたのかもしれません。
が、法人税の申告書の作成は税理士に依頼したほうがいいと思います。ご自身で法人税の申告書と奮闘したところで得られるものと、それに要する時間を考えると税理士へアウトソースしたほうがよっぽどコスパが良いです。
少しケチったがために、本業に注力する時間が減るだなんて、本末転倒ですからね。
税理士は法人税の申告書だけの作成もしてくれるの?節税のアドバイスは?
法人税の申告書の作成だけを税理士へ依頼することは可能です。ただし、申告書の作成だけの依頼だと節税のアドバイスはもらえないと思ったほうがよいです。
理由は簡単で、節税は記中の利益の状況を見て提案するものであり、事業年度が終了してから依頼されても税理士としても提案ができないためです。
税理士から節税対策のアドバイスを提案してほしいのであれば、適正な価額で税理士と顧問契約をすることをオススメします。
顧問契約を締結することで税務リスクを低く抑えることが可能です。反対に顧問契約を締結していないと、税法に関する無知から税務リスクが高くなると考えた方がいいと思います。
まとめ
法人税の申告書は全力法人税等のフリーソフトを利用すれば、税理士がいなくても作成すること自体は可能です。ただし、その法人税の申告書が正しいかは別問題です。
とにかく間違っていても提出すればいいという思考の方は、それが経営判断ですのでそれはそれで良いと思いますが、税理士にチェックだけしてもらうという方法あることだけは覚えていても損はないかなと思います。
法人税の申告書は本当に作成するのが面倒なのです…
余談ですが節税のために資産管理会社を設立すると、手間が本当に増えます。年末調整、償却資産税、源泉税の支払い等。これらを考えると税理士事務所と顧問契約しておいたほうが、安心なのでは?
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起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。
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