【節税】社宅で節税ができる

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。

社宅が節税に利用できるってご存知でしょうか?

中小企業オーナーの方は必見です。

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社宅で節税?そのメカニズムを解説

社宅で節税ができる?このような話を聞いたことはありませんか?

実際、社宅を使えば節税ができます。その仕組みを簡単に説明します。

社宅とは?

一般に社宅とは、従業員や役員の福利厚生のために、会社が用意する住宅のことです。

社宅は従業員や役員が支払う家賃相当額が少なくて済みます。

契約の流れ

1.会社が不動産のオーナーと賃貸借契約をします。

2.会社が従業員や役員へ当該不動産を貸し付けます。

これが社宅の契約の流れです。

1.会社と不動産オーナー

会社と不動産オーナーの間の賃貸借契約は通常物件を借りるのと同じ価額です。

1月の家賃が30万円とすると、会社は30万円を不動産オーナーへ支払うことになります。

支払賃料 30万円 / 現金 30万円

2.会社と従業員や役員

会社は、不動産オーナーから借りた物件を、従業員や役員へ又貸しします。

この時の家賃が節税の肝です。従業員や役員が個人的に契約する場合は30万の家賃の物件に、会社を通すことで非常に少ない負担(賃料相当額)で済むことが可能になります。

非常に少ない負担(賃料相当額)は従業員と役員で異なります。

◆従業員の場合

以下の賃料相当額を従業員は負担すればよいとされています。

正確な計算には固定資産税の課税明細が必要ですが、ざっくり、7万円の家賃(法人支払い)の場合、1万円程度です。

賃貸料相当額とは、次の(1)~(3)の合計額をいいます。

(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%

(2) 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))

(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

◆役員の場合

役員の場合は、小規模な住宅か、小規模な住宅でない場合で計算式が異なります。

なお、小規模な住宅とは、木造住宅であれば132㎡以下、木造以外では99㎡以下の住宅のことを指します。

【小規模な住宅の場合】

・従業員の賃料相当額と同様の計算式です。

【小規模な住宅でない場合】

自社所有の社宅と、第三者から賃借しているものを又貸しする場合で賃料相当額の算出方法が異なります。

(1) 自社所有の社宅の場合
次のイとロの合計額の12分の1が賃貸料相当額になります。
イ (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×12%
ただし、法定耐用年数が30年を超える建物の場合には12%ではなく、10%を乗じます。
ロ (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×6%

(2) 他から借り受けた住宅等を貸与する場合
会社が家主に支払う家賃の50%の金額と、上記(1)で算出した賃貸料相当額とのいずれか多い金額が賃貸料相当額になります。

法人が不動産オーナーから借りて、それを役員の社宅とする場合は、豪華社宅でない限り家賃の半額を役員が負担すればよいことになります。

豪華社宅とは、床面積が240㎡を超えるもののうち、取得価額や家賃等の要素を勘案して判定されますが、一般的にプールや役員個人の趣味趣向が反映されている場合は豪華社宅に判定されます。

なぜ節税になるのか

社宅が節税となる理由は、会社が不動産オーナーへ支払う家賃と、会社が従業員、役員から受け取る家賃に差ができるためです。

仕訳で示してみます。

【仕訳例】

支払家賃 30万円 / 現金(不動産オーナーへ) 30万円

現金(従業員・役員より) 5万円/ 受取家賃 5万円

会社には25万円分の経費を作ることができました。

無償で従業員・役員へ貸し付けた場合は給与課税

今まで、当然のように従業員・役員から賃料相当額を会社は受取ることを前提として話をしてきましたが、従業員・役員へ会社が借りた社宅を無償で貸付けてはダメなのでしょうか?

無償で貸し付けた場合は、給与として課税されてしまいます。

給与課税されると、所得税・住民税・社会保険料の課税対象です。現金で給与を受け取っていないにも関わらず、負担すべき税金と社会保険料だけが増えるので注意が必要です。

有償(賃料相当額)を受取った場合

家賃30万円、賃料相当額5万円だとすると、

従業員・役員は5万円の負担で30万円の家に住めることになります。

実質的に25万円の手取りアップです。

当然、所得税、住民税、社会保険料は増えません。

無償の場合

従業員・役員は30万円/月×12の360万円が給与課税されてしまいます。

給与課税されるため、現金での収入がないにもかかわらず、所得税、住民税、社会保険料は増加してしまいます。

まとめ

社宅制度を活用することで、会社は経費が増え節税に、従業員・役員は実質的な手取り額の増加を実現することが可能です。

社宅の賃料相当額の計算は少々複雑であり、間違えて計算してしまうと従業員・役員の負担すべき税金および社会保険料が増加してしまい全体最適化ができなくなってしまいます。

検討すべき事項は少なくないですが、社宅制度は節税にもってこいの方法です。

顧問税理士さんから社宅の提案がないのであれば、社宅の活用はできませんか?と質問してみてはいかがでしょうか。

澤田公認会計士・税理士事務所ではセカンドオピニオンとしての個別コンサルティングサービスも行っています。

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愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
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代表プロフィール

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はじめまして。愛知県名古屋市池下の公認会計士・税理士澤田憲幸です。

起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。

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