グループ会社の合併を行うことで、主に次の2つの効果が期待できます。
①経営の効率化(利益率のアップ)
②株価引き下げ効果(節税効果)
まずは、①経営の効率化を確認してみます。
合併による経営の効率化とは
合併により、複数の法人が1つの法人にまとまります。
(A社、B社、C社の3社がA社だけになるイメージ)。
これによって次のような効果が見込まれます。
- 税理士や弁護士等の各種専門家報酬の削減
- 間接部門の人件費等の削減
- グループ会社間の債権・債務の解消
- 決算作業の単一化
- 企業規模の拡大(複数の法人が1つの法人になるため、売上や資産総額は一般的に大きくなる)
主に複数の法人間で発生していた経費が、法人数が減少することで削減されるイメージです。
グループ間取引の注意点
少し話はそれますが、グループ間取引にも留意することが沢山あります。
グループ会社が沢山存在すると、グループ法人間のヒト・モノ・カネのやりとりを把握することはもちろんのこと、それらに関する税務リスクが生じてきます。
主な税務リスクは寄附金課税や出向・転籍にかかる税務等です。グループ間の取引や関連会社間の取引は恣意性が入りやすいため、税務署からも目を付けられやすいのです。
そのため、グループ会社間で外注/売上や仕入/売上等や支払地代/受取地代という取引が生じている場合は当該取引が第三者から見て妥当な価額で取引されているのかといった点に留意する必要があります。
合併のメリット
合併をすることで、グループ会社間の税務リスクについての検討が不要になります。税務リスクだけではなく、取引記録を残すという手間すら不要です。さらには複数社で発生していてた間接費の削減にもつながると考えられます。
グループ会社が存在することに、メリットがあるのであれば残しておけばよいと思います。しかし、メリット以上にデメリットが目に付くようであればグループ会社を一つにまとめて、経営のスリム化を図ってはいかがでしょうか。
それぞれのグループ会社には存在意味があるはずです。存在意味が見当たらない、もしくは、忘れてしまった会社については合併するか清算して、グループ全体として最適な経営状況とすることをお勧めいたします。
グループ会社を整理したい、スキームを検討してほしい方は、一度ご相談ください。
愛知県名古屋市の澤田公認会計士・税理士事務所
愛知県名古屋市を中心に活動している公認会計士・税理士澤田憲幸です。
中小企業のM&A、事業承継、スタートアップ支援を得意としています。
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