こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。
「雑所得雑所得でもPCは減価償却計算が必要」という記事を書かせていただきました。
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そもそも、減価償却って?
日本では、家や車は買った瞬間に価値が下がると言われています。身近な例でいえば、iphone。これも1年間使うと新たなモデルが発売され、価値が下がります。
家や不動産は、特定の人が保有したという事実が価値を下げる原因で、iphoneの場合は、次から次へと新しいモデルが発売されることが価値を下げる原因です。
つまり、モノの価値は、一般的に時の経過とともに減少すると考えられます。
価値の減少を、一定のルールの下で、会計・税務的な観点から表現したものを減価償却と呼んでいます。
簡単に言えば、モノは時の経過とともに価値が下がるので、購入価額のままではなく、価値の低下を会計・税務上も反映させるということです。
減価償却の効果
減価償却の効果は大きく2つです。
1:適正な期間損益計算ができるようになる
減価償却費を計上することで、損益計算書の数字がより適正になります。
例えば、1000万円の機械を購入したとします。なお、この機械による売上は次期以降です。
減価償却をしない場合
減価償却の概念がないと、機械を購入した期に多額の費用が計上され、売上計上期は当該機械の費用はゼロになってしまい、なんだか意味のない利益が表示されてしまいそうです。
これでは、損益計算書を見てもおそらくよくわからない…
減価償却する場合
減価償却の概念を用いると、次にような計算になります。機械の耐用年数を4年と仮定しています。
2:キャッシュフロー創出効果
減価償却を仕訳で表すと、このようになります。
仕訳で着目していただきたいのが、減価償却費を計上しただけでは、「現金」が仕訳に現れないという点です。
機械を購入したときに仕訳と一緒に考えるとわかりやすいです。機械を購入したときは、次に仕訳になるはずです。
そうです、貸方に「現金・預金」が減価償却の仕訳にはでてこないのです。つまり、会社から現金は流出していないということです。
減価償却費を計上するということは、その金額に相当するキャッシュを創出することとほぼ同意なのです。
この理由から、借入金の返済は減価償却費の範囲内でと言われることがあるのです。同じ意味で、借入金の返済期間は償却年数よりも短くとも言われます。双方に共通するのは、事業が大幅に変わらなければ、借入金の返済資金は減価償却費が創出するキャッシュで賄おうという魂胆です。
減価償却資産とnot減価償却資産
減価償却資産とそうでないものを把握しておくことは、会社のキャッシュフロー創出能力を図るためにも役立ちます。そこで代表的な減価償却資産をご紹介します。
代表的な減価償却資産
- 建物
- 建物附属設備
- 機械装置
- 器具備品
- 車両運搬具等
代表的なnot減価償却資産
- 土地
まとめ
減価償却ってめんどうですけど、役に立つことがあると少しは思っていただけましたか。
決算書は一見、無味乾燥な数字の羅列にしか見えませんが細かく読み解いていくことで会社の考え方等が見えてきます。
数字の見方は訓練さえすれば必ず上達します。普通に生活していたら会社の決算書なんて見る機会ありません。私たちは逆に毎日決算書を眺めています。会社の決算書が良いのか悪いのかについて判断がつかない場合には澤田公認会計士・税理士事務までご相談ください。
減価償却の概念がわかれば、キャッシュフロー計算についても詳しくなれるはずです。中小企業やベンチャー企業ではキャッシュフロー管理が非常に重要です。
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愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
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