バックオフィスに関する私の考え方

こんにちは。名古屋池下の公認会計士・税理士の澤田です。

今日はバックオフィスに関する私の考え方を紹介します。

よく聞かれること/Questions

税務顧問や経営管理に関する相談を受ける際よく聞かれる質問があります。代表的な質問を以下に列挙してみました。今回はこのよく聞かれる質問に回答する形でバックオフィスに関する私の考え方を紹介していきたいと思います。

  1. バックオフィスの整備、自分たちでできますか?
  2. バックオフィスにお金をかける必要ありますか?
  3. バックオフィスを整理するといいことありますか?何ができるようになりますか?
  4. いつからバックオフィスの構築をしたらいいでしょうか?
  5. 何人ぐらい必要でしょうか?
  6. (参考)バックオフィスにかけるお金がないのですが、どうしたらいいでしょうか?

よく聞かれることへの回答/Answers

よく聞かれることの回答を順番にしていきたいと思います。

Q1.バックオフィスの整備、自分たちでできますか?

以下のことができていれば最低限のバックオフィスは整備されていると考えられます。

  • 確認したい資料へ容易にアクセスできる
  • 資料が整理されている。
  • 契約書がデータで保管されている。紙でも良いがファイリングされている。
  • 月次決算が行なわれている。
  • 経営者が自社のPLの状況に即座に回答できる。
  • 経営者が自社のBSの残について不明な点がない。

これらができていれば最低限は整備されていると思います。一つ一つのことは難しくはないと思いますが、全てできている会社は多くはないというのが私の印象です。

ここまでの整備ができていれば、更に発展した経営管理、具体的には予算・実績の管理が行うことが可能となります。

Q2.バックオフィスにお金をかける必要ありますか?

Q1で列挙した事項が自社で既にできているのであれば追加でお金をかける必要はありません。ただし、上場を目指す場合は別で内部統制の構築等が必要であるため追加でお金が発生すると思ってください。

Q3.バックオフィスを整理するといいことありますか?何ができるようになりますか?

いいことあります。

いいこと

まず、月次決算が行なわれているため、会社の現在地をタイムリーに知ることができます。

融資のタイミングで金融機関から月次試算表の提出を求められることがあると思います。月次決算を行っていれば月次試算表を直ぐに提出することができますし、金融機関からのヒアリングへの回答も試算表との乖離がなく回答できるはずです。反対に月次試算表を作成していないと自社の経営状況を適切に把握することができず、頓珍漢な回答をして金融機関の信頼を得ることができなくなる場合もあります。

他にも、ある資料を確認したい場合に、資料の整理整頓がされていれば、資料までのアクセス時間が短くて済みます。書類の山・データの山を漁る時間がなくなるため無駄な時間が削減されることとなります。経営において無駄な時間は1秒でも短くしたいはずです。書類の住所・ファイル名の付け方等を工夫することで無駄な時間を省略することが可能になります。

できるようになることもあります。

できるようになること

月次決算ができていれば、予実分析が可能になります。予実分析とは予算に対して実績が上振れしたのか・下振れしたのか・予算通りであったのかを分析し、その要因について検証することです。予実分析をしっかりと行うことができるようになると経営に安定感がでてきます。経営の安定感とは、予想と実際の乖離がないことです。3年後、5年後の経営状況を予測し、実績もそれ通りにしましょうということではなく、向こう1年分ぐらいを固めに実績することができれば将来の投資について考える余地もできてきます。その場しのぎの経営から脱出することが可能となるのです。

Q4.いつからバックオフィスの構築をしたらいいでしょうか?

理想は会社設立時からです。

会社設立時からが困難な場合は、今日からです。早ければ早いほどいいです。

理由は簡単です。会社は人間と同じで、会社設立日に生まれてから解散・清算するまで毎日生きています。毎日何かの取引が発生し、何かの契約が発生し、という事象を繰り返しています。

会社の規模が少しずつ大きくなれば大きくなるほど毎日の取引量は増加します。増加すればするだけバックオフィスとしてはやることが増えます。

成長を志す会社・現状維持を目指す会社、会社のフェーズは様々だと思いますが、いずれにしても毎日取引は発生するわけなので、バックオフィスの構築を少しでも考えているのであれば1日でも早くバックオフィスの構築・整備に取り掛かるべきです。

Q5.何人ぐらい必要でしょうか?

会社の規模・業種にもよりますが、売上10億円程度までであれば、正社員1名とアルバイト+公認会計士の澤田で十分に対応可能です。

バックオフィス業務は会計・財務・人事・労務・法務とバックオフィス業務は多岐にわたることと内部統制の観点から上場準備会社はもう少し必要です。

経営者の方はバックオフィスの重要な役割を担うのではなく、正社員1名もしくはアルバイトと公認会計士の澤田に任せて、経営に集中してください。なお、バックオフィスに無関心でいてよいわけではなく、経営に集中し、バックオフィスに関心は持ち続けてください。

Q6.(参考)バックオフィスにかけるお金がないのですが、どうしたらいいでしょうか?

稼ぐしかないです。

今現在のビジネスでバックオフィスのお金を賄うことができない場合は、ビジネスモデルのどこかがGoogではない可能性が高いです。単価を上げる・無駄な支出の見直しをする等何かしらやるべきことがあるはずなので、会社の商流の見直し等をする必要があります。ちなみに、ビジネスモデルの見直しをするにしても、バックオフィスでの情報が必要となります。

バックオフィスにかけるお金がない→ビジネスモデルがいけてない→バックオフィスの整備が必要→でも、バックオフィスにかけるお金がない→何も手が打てない→・・・・という悪循環が発生するわけです。

最後に

バックオフィスは重要です。経営者の方がストレスなく経営に集中するためにも必要です。
バックオフィスの整備は会社設立日から、毎日継続的に行うものです。そしてこれは経営者の方が行う類のものではありません。

ビジネスにはそれぞれ専門領域があるように、経営についてもそれぞれ専門領域が存在します。得意な分野は特異な人間に任せる。バックオフィス業務も同様です。

バックオフィス業務の構築を検討している方は一度ご相談いただければ幸いです。

愛知県名古屋市を中心に活動している池下・覚王山の公認会計士・税理士澤田憲幸です。
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はじめまして。愛知県名古屋市池下の公認会計士・税理士澤田憲幸です。

起業支援、事業承継対策、中小企業のM&Aや組織再編を得意としています。

会社設立直後で税金・会計・財務まで手が回らない経営者の方、今の顧問税理士にご不満のある方、事業承継対策に悩んでいる方、M&Aの話を金融機関等から提案されたが得な話か損する話か判断ができない方は一度ご相談ください。

税務・財務の知識の有無で経営判断は大きく変わってきます。
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